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げぇまに(仮称)

エロゲは滅びんよ、何度でも甦るさ。それが人々の夢だからだ!
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創世奇譚アエリアル 感想文

えー、どういった形で感想を書くか、作中のキャラの台詞をひたすら揶揄してお茶を濁すか、そもそも感想を残すかどうかすら迷っていましたが、せっかくなので感想という名の愚痴を少しばかり垂れ流したいと思います。

結論から書きますと、期待はずれでした。

作中の表現を借りると、どうやら私は豚だったようです。最後まで理解しようと努力したのですが、狼にはなれませんでした。

ただ、美少女ロボット・スカイアクションADVというのはキャッチコピー詐欺もいいところですね。「スカイアクション・自己啓発おとなセミナーADV(美少女とちょっとだけロボットも出てくるよ)」ぐらいのキャッチコピーにしてくれていれば文句はありませんでした。たぶん買わなかったので。

それに、一応ゲームというエンタメ作品でありながら、こんなことやってる暇があったら真面目に生きろとシナリオライターから説教されるとは夢にも思いませんでした。たとえが不適切かもしれませんが、買春してる人間から事後に説教される女の人はこんな気分なのかなと。前作も説教成分が多めでしたが、ここまで酷くはなかったのに。

中盤以降はそんな感じの隙あらば説教でほぼ話が進みます。面白いのが、キャラクター全員がライターの代弁者と化し、話が進むにつれて登場人物に個性が無くなっていくことですね。それから、キャラの一人が何かについて語り出すと、それまではその何かに一言も触れていなかったキャラまでもがまるで台詞のリレーのように我が物顔で同じ内容を語るのも滑稽でした。

おかげさまで全方位から一斉に同じ内容の説教を浴びせられ、その徹底ぶりはエッチシーンにまで及びます。エッチしながら主人公の分身までにも説教される場面は、序盤の洋物ポルノを彷彿とさせる濡れ場以上に腹を抱えて笑わせていただきました。濡れ場でここまで声を出して笑ったのはつよきすのカニ以来ですね。

少しネタバレになりますが、そうやって思考が伝播する様子が「あるもの」の特徴と酷似していたために、あるものの正体は実は人間だったんだよ、な、なんだってー、というオチを期待していたのですが、全然そんなことは無かったのがある意味一番残念でした。

あと残念だったのが、これ絶対イヤイヤ作ったろみたいなやっつけ作業としか思えないルート分岐ですね。前作が一本道だったことを批判されてそうしたのかは分かりませんが、話の大筋は一緒なのにエッチシーンの水増しのためだけに個別ルートを作ってエピローグだけ少し変えるという、出来の悪い抜きゲのような構成にはガッカリさせられました。

個人的には、序盤は柏木さん、中盤から涼子さん、終盤を未来といった感じに焦点をあてて、エピローグは3人分を融合させた一本道にしていればもっと厚みのあるお話になったと思います。これまた少しネタバレになりますけども、あの場面やあの部分は柏木さん以外では不自然極まりないですし。

不自然といえば、死人と普通に会話が出来てしまうことも挙げられます。それやっちゃったら殺す意味あるのって感じです。説教ついでに現実現実と連呼する割には、ところどころでご都合主義の不思議パワーが炸裂するのでちょっと萎えましたね。

そして、もっと萎えたのが終盤のピンチのオンパレードですね。ピンチを乗り切っても間髪入れずにまたすぐ別のピンチが襲ってくるという、まさにピンチのバーゲンセール状態。

何と言いますか、よっぽど捻くれた作品で無い限りは最後に必ず主人公が勝つわけですよ。それをいかに感じさせずにピンチを演出するか、これはマジで主人公側が負けるのではないかと思わせられるかが勝負なのに、はいはいピンチピンチと口をついてしまうほどに安売りするのはナンセンス極まりない演出でした。

細かい部分での不満を挙げれば、ライターさんのように英語が堪能ではない私には英語表記が無駄に多すぎて非常に読むのに苦労するテキストだったり、キャラの口から「あの人は最高よ」「女なら誰でも惚れる」等の安っぽい台詞を垂れ流させて逆に台無しにさせたり、管制とのやりとりを含む出撃シーンの繰り返しが説教と同じぐらいにしつこかったり、ど、どのキャラも、ど、どもりまくりで聞き苦しかったりと、枚挙に暇が無いとはまさにこのこと。

しかしながら、じゃあ面白くないのかといえばそうでもないから、こ、困るんだな。前作も同じことを言っていたような気がしますが、3章までは面白いんですよね。前作はアリー、今作では柏木さんと、本当に掴みがうまいライターです。前作は終盤失速で、今作は中盤から思想が疾走大暴走でしたけれども。

ストーリーにしても地の文が弱くて戦闘描写が盛り上がりに欠けるものの、燃えどころはきちんとありますし、ロボットの扱いも不満はあれど要所は抑えてくれています。大事な部分をぼかしたり、ここぞでご都合主義が炸裂するのもご愛嬌。主人公も本当にいい奴で一番報われないと言っても過言ではないキャラなのに健気に頑張る姿には心を打たれました。

そんな主人公が命がけで戦っている裏でヒロインを口説きにかかる親友キャラが素敵です。人類を救うためにすべてを犠牲にした人間よりもエアギターで遊んでいた人間のほうが幸せになれる、これぞ世の中の不条理を描いた真の人間ドラマですね。

というわけで、二度と新品では買わないライターがまた1人。

大人になるための授業料というか自己啓発セミナーの参加費として支払うのは3000円が限度なので、これからはワゴンか中古で買うことにします。それなら問題なく楽しめると思うので。

最後に余談ですが、このライターさんは前作がそうだったようにご自分でご自身の作品を解説というか説明するのがとくにお好きな方みたいなのですよね。今作でもその崇高な内容を理解できないでいる私のような豚に対してドヤ顔解説を披露していただけるのかと期待していたのですが、どうも発売前からTwitterでその旨をつぶやいていたそうで。

リアルタイムで読んでおらず、またそれがどういった趣旨で述べられたかも存じ上げないので、その発言をここに引用することはしませんが、字面だけだと管理されていないクリエイターが残した金言に勝るとも劣らない内容でした。

娑婆っ気が抜けて筋金の入った人間はやっぱりひと味違いますね。
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[ 2012/08/09 21:21 ] 感想文 | TB(0) | CM(0)
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